“決定版”原作小説【キネマの神様】映画を観るまえにおさらいしましょう!(ネタバレ有)

家族小説

この夏、
新たな映画が誕生しました!

題名タイトル【キネマの神様】
同名の小説が原案になっています!

昨年、
急逝してしまった志村けんさんが
出演予定だった作品です。
代役の沢田研二さんが、菅田将暉さんとW主演!

本日8月6日公開です。

原田マハさんが描いた原作とは
すこし雰囲気が違うかもしれませんが、
映画を観るまえにおさらいしておきましょう!

こんなひとにオススメ

  • 新しい作品だけじゃなく、昔の映画を観るのも大好きなひと
  • 親子愛・友情など、心に響く感動的な小説を読みたいひと
  • 自分を変えたいけど、いま一歩踏みだす勇気がもてないひと

あらすじ

映画館には「キネマの神様」という神様がいるという。そう信じる父・円山郷直は、映画とギャンブルが大好き。ある日、心筋梗塞で倒れ、手術をする。時を同じくして、娘の歩は17年間勤めた会社を退職する。ギャンブル依存所の克服、映画雑誌会社への再就職、ブログに評論記事の投稿、目まぐるしく動きだす父娘の人生のストーリー。心に響く家族愛・友情の物語に涙すること間違いなし!

ストーリーの流れ

まずは主な登場人物のご紹介から始めます!

登場人物
  • 円山あゆみ :40手前で失業し、その後映画雑誌のライターになる
  • 円山郷直さとなお:心筋梗塞で入院・手術。マンションの管理人。大のギャンブル好き。
  • 円山淑子:歩の母
  • 寺林新太郎:通称テラシン。名画座「テアルト銀幕」の支配人。
  • 高峰好子:映友の編集長。日本映画界の黄金時代を創った人物。
  • 新村じょう :映友の編集者。アニメオタク。
  • 高峰興太きょうた:編集長の息子。引きこもり歴15年の特撮映画オタク。
  • 田辺  :映友の編集者。西部劇オタク。
  • 江藤  :映友の経理担当で毒舌家。
  • 柳沢清音きよね:一級建築士で帰国子女。歩を慕っている。
  • バーブ馬場:日本の映画評論家。
  • リチャード・キャバネル:ニューヨーク・タイムズで長年映画評論をしている孤高の存在。

ひと癖もふた癖もある、
愛すべきキャラクターが勢ぞろいw

続いて、
あらすじで書ききれなかった、
もうちょっと細かい部分の流れをご紹介していきます!

  • 歩が17年間勤めた会社に辞職願を提出
    郷直が心筋梗塞により手術・入院
  • 歩退職
    清音もその数か月後に退職。渡米&結婚
  • 郷直のギャンブル依存症改善のため、
    「年金凍結宣言」を母と歩が決行
  • 郷直がインターネットとブログに出会う
  • 歩が映画雑誌会社・映友に就職
  • 連載ブログ「キネマの神様」スタート
    主力ブロガーはゴウ(郷直のハンドルネーム)
  • 清音の力を借りて、
    「キネマの神様」英語版も発信する
  • 謎の人物「ローズ・バッド」が、
    英語版サイトに突如登場する
    ゴウvs.ローズ・バッドでブログが
    一層盛りあがる
  • 歩の元いた会社が手がける企画の
    シネコン誘致「メトロプライム」で
    「テアトル銀幕」があおりを受ける前に、
    閉館するとテラシンが宣言する
    ……

大体はこんな感じでストーリーは進んでいきます。

郷直の親友、テラシンが経営する「テアトル銀幕」、
略して『テア銀』がどうなっていくのか、
ブログ「キネマの神様」はどうなるのか、
その後の展開については、
読んでみてからのお楽しみということでw

こんなところに感動する

この本を読んで最初に思ったのが、
「めっちゃ感激!!!!」
読む途中に何度も泣いちゃいました(;・∀・)

そんな感動ポイントを四つご紹介します。

感動ポイント四つ
  • 親子愛
  • 友情
  • 名言
  • サブタイトル

もちろん細かな感動ポイントはほかにもありますが、
ぼくが個人的にズドーンと感動したのはこの四つ!

では、これから見ていきましょう。

親子愛

四つのうちからまずは親子愛から!

歩が幼いころから悩みの種だった、
父・郷直のギャンブル癖
“宵越しの金は持たない”という信条のもと、
麻雀や競馬などの賭け事にお金をつぎ込みます。

あらゆるところにも借金をして、
ふくれあがっても自分自身で払わず、
返済するのはいつも淑子か歩。

入院と手術、そして歩の退職により転機が訪れる円山一家。

「年金凍結宣言」を発令して、
郷直自身で返済するように促してはいるものの、
いまひとつ父を信じきれない歩。

「キネマの神様」のメインブロガーとして編集長から父に仕事が来たときも、
ブログが軌道にのって報酬が発生するということになったときも、
あらゆるタイミングで歩は過去の郷直の裏切りを克服できませんでした。

いつまたギャンブルに逃げ出してしまうのか、
歩が不安な心境になってるのが、
小説を読んでいて痛いほど伝わってきました。
それでも信じたいと祈る歩。
強い父娘愛に感動……。

そして、

涙ながらも語った淑子の夢がかなった瞬間も、
母に向けた歩の愛情にも泣けちゃいます!

ぼく自身も、
親子関係にはコンプレックスがあるので、
こういうのボロ泣きになるほど弱いんですw
この小説で感動するひとつ目のポイントでした!

友情

郷直がハンドルネーム:ゴウとして、
投稿するブログに突然絡んできたローズ・バッド。
二人とも映画を愛してるけど、全くの正反対の評論。

  • 映画のいいところをとり上げようとするゴウ
  • 映画の悪いところを意地悪くつつくローズ・バッド

評論方法はまったくの正反対だけど、
次第にお互いの映画愛を通い合わせ、
友情も築きあげていきます。

終盤にローズ・バッドの、
本当の姿が明かされてからも胸アツの展開でした!

特にこのことばでは号泣……。

私は映画が好きだ。ただ、好きだ。それだけなんだ。君とその思いを共有できて、私は幸福だった。

こんな風に、
好きなもの分かち合える、
通じ合うところができる友人ってステキすぎませんか?

ローズ・バッドとゴウの友情だけではなく、
歩と清音、興太と新村、郷直とテラシン。
それぞれの友情もグッときます!

この小説では、
映画館には「キネマの神様」がいるということでしたが、
ほんとうに神様が彼らの友情を紡いでくれたように感じました。
映画が紡いだ友情も見逃せない感動ポイントです!

名言

名作と呼ばれる映画には、
グッとひきこまれる演技・演出があるように、
小説にも同じようなものがあると思います。

そのひとつが名言!

小説を読んでいて心に響く名言に出会うと、泣くほど感動させられます。
そして、自分の人生にとって大事なことば、“座右の銘”にもなる!
それほどまでの名言に出会えるチャンスは少ないけど、
だからこそ出会えたら最高に幸せな気分にもなります。

友情のトピックで紹介した、
ローズ・バッドから友人のゴウに向けられたことばも名言のひとつだと思います。

ほかには、

歩が映画館で観た映画について、
評論した文章の一部も名言に感じました!

名画はどこで観たって名画だ。けれど夏の夜空に咲く花火を、家の狭いベランダからではなく、川の匂いと夜風を感じる川辺で見上げればひときわ美しいように、映画館で観れば、それはいっそう胸に沁みる。

情景もイメージできるし、
それが名画とも結びつく。
最高級のことばでした!

ここで書いても臨場感が少なく感動を味わえないかもしれません……。
読んで、この感動をぜひ一緒に体験してほしいです!

サブタイトル

小説のタイトルは「キネマの神様」ですが、
サブタイトルもつけられてます。

それは“The Name above the Title”

日本語訳は「題名よりも先にくる名前」と訳されてました。
つまり、映画が上映されたときに、
オープニングでタイトルよりも前に
名前が出てくるひとたちのこと。

名監督や主役を張るトップスターのことをさすことばらしいです。

物語のなかでも、
ここいちばんで描かれてるストーリーなので、
これ以上は読んでみて……ということで(笑)

本日から公開される映画版「キネマの神様」。

予告編を観た限りでは、
原作小説と違う印象でしたが、
この“The Name above the Title題名よりも先にくる名前”。
この部分はしっかり受け継がれているのか、
亡くなった志村けんさんを讃えてオープニングに流れるのか、
映画を観る方はチェックしてみてください!

登場する映画たち

映画にまつわる話ということで、
すっごい量の映画が登場(紹介)されました!

その数なんと65作品!!!!
※つぶお調べなので取りこぼしがあるかもしれません(◎_◎;)

「キネマの神様」で紹介される映画集

その多くは題名だけの登場でしたが、
詳しく語られるのはどれもウットリ、
今すぐにも観たくなるものばかりでした!

これは観なくちゃ!

Amazonプライムで観れるものはa
Netflixで観れるものはNを付けましたので、
気になるかたはそれぞれ入ってる方でチェックしてみてください!
(2021年8月6日調べ)

おわりに

本日公開される映画の原作版のあらすじ、
感動ポイントを紹介してきましたがいかがでしたか?

原田マハさんの小説のなかでも、
特に好きな一冊のひとつです!

感動したい!泣きたい!っていうひとはもちろん、
変えたい自分を変えれなくてもどかしいっていうひとも、
ゴウさんや歩さんと一緒に踏みだしてみてください(笑)

つぶお
つぶお

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

今回紹介したのは感動的な泣ける小説【キネマの神様】でした!

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