「別次元・・・」森見ワールド全開!森見登美彦【恋文の技術】あらすじと名言

小説

森見登美彦さんの小説ってなんなんでしょう?

いつ読んでもよくわからない。
でも、よくわからないのにクスッと笑えちゃう世界観

不思議と手にとっちゃいますよね?w

前回読んだ【夜は短し歩けよ乙女】と同様に、
今回読んだ【恋文の技術】もなかなか読むのは大変でした。
なんといっても森見ワールド。

おもろいけど別次元すぎてついていけない
そんな印象でしたw

でも、

「よくわからん…。」っていうのと、
「なにコレめっちゃおもろいやん」
が共存してるのが森見さんのスゴイところ!

言うなれば、
高めのレストランに行って、
「こういう食材を使った料理ですナンタラカンタラ...」
っていう説明は全く頭には入ってこないけど、
食べてみるとすごくシンプルで、
「めっちゃおいしいやん!」
そんな感じ?

いや絶対違う。
すみません忘れてください( ´∀` )

ともかく、

名言にはグッとくるし、
なんかおもろいけど、
よくわからないっていうこの一冊を、
これから深堀していきたいと思います!

こんなひとにオススメ

  • いまは頭のなかをハチャメチャにしたい気分
  • 読書の満足感をすごく味わいたい!

あらすじ

京都の大学院に通っていた守田一郎は、その春、所属していたゼミの教授から能登にある研究所に飛ばされてしまった。目の前は海しかなく、暇をもてあました守田は、次第に淋しさもつのらせていく。そして、京都で一緒に研究していた友人・小松崎との文通をする。そして、恋の悩みをかかえてる小松崎のために、恋文の技術を開発し、伝授することにした。

森見ワールド全開!

【夜は短し歩けよ乙女】で登場した
パンツ番長だったり、
大日本乙女會だったり、
よくわからない設定の登場人物が多いのなんの(-_-;)

そして、

ことば遊びがすごい分、
スラスラ読めないツラさがありました。

でも、
それが良さっていう見方もありますよね?w
想像力がかきたてられる感じ!

たとえば、
小松崎が恋に落ちた三枝さんを表現したこのことば。
“あんまり人と喋らずに曖昧な薄笑いを浮かべながら、髪をむしゃむしゃ喰う女性”
好きになった女性を言い表すことばじゃないですよね?w

なんかトリッキーな表現のようだけど、
そんな難しいことばは使ってない。
だからイメージはできちゃうし、
それと同時にクスッと笑っちゃう。

絶妙なワードセンス!

それと反対に、
簡単にはイメージしにくく形容されてるものもあるから、
スラスラ読むのは難しい。

そのはざまに立たされてしまって、
森見ワールドは好き嫌いがわかれると思います!

そんなときはこう考えましょう!
自分を別次元の主人公だと思って
森見さんの世界に没入してしまうんです!
現実世界の自分だから理解しづらくなるのなら、
いっそ別空間に飛んでいけば難しくないはず。

読みやすくなるし、読み終わったあとの満足感も得やすいはず!

ただし...

現実世界に戻ってきてから、
森見語録の使い魔になってしまう危険性が大いにあるので、
その点は自己責任でお願いします(笑)

【夜は短し歩けよ乙女】の感想記事はこちら!

変な気分になる名言

おかしなことばっかり言ってるなかで、
たまに革新をついたようなことばがでてきます。

めっちゃ心に響いてしまって、
ノートにメモしたくなるんです。
「これは名言だ!」と思って…。

でも、

改めて見返すと笑っちゃうw
世界観にひきこまれ過ぎなのかもって思います。

その代表が、
この進化論的おっぱい理論。
要約するとこんな感じでした。

太古の昔、
人類はみな、四つん這いで歩いていた。
それゆえに、おっぱいは見えない位置にあり、いまのように雄たちが注目しないおっぱい不遇の時代だった。
つまり、その時代は「おしりの時代」
しかし、人類が進化し、二足歩行ができるようになり、
お尻のカリスマ性は落ちていく。

代わって、
圧倒的な勢力をもって台頭してきたのが
「おっぱい」だ!!

とても見やすい位置にあり、
お尻にも形が似ていて興奮する。

たしかに...
って腑に落ちたきがしてメモとるんですが、
「これって誰に披露するものなの?」って
気づいたときは焦りました(◎_◎;)
→ぼくの場合は結局こうやってブログで書けたからよかったですが、周りのひとに披露する際は注意してくださいw

きっと言われたひとも、
「その・・・言いたいことって結局なに?」
ってなる可能性大です。

まぁ、この本はそういった本でした。

森見ワールドにひきこまれて、
自分自身を見失っちゃう。
決して貶してるわけじゃなくて、
最大級の賛辞のつもりです!

あともうひとつ。

恋した男は阿呆だから、有益なことを言おうとして必ず無益なことを言う。ただ相槌を打ちながら、真面目に耳を傾けること。

なにが言いたいかというと、
これに関しては何もありません。

「へー」と納得しようが、
「なるほどな!」って感心しようが、
読み手の自由ですw

というのも、
この小説内でキチンと言われていて、
“そこから学ぶことはない。そういうことがあるということだけ知っておけ”
これにすべてが込められてると思います。

たまにはそういう小説もアリじゃないですか?

純粋に物語の世界観を楽しむ
それにうってつけな小説が森見さんの本だと思います!
どっぷりはまって抜け出せなくなる可能性はありますが(笑)

おわりに

普段とは違う別次元の小説。

そのせいで、
「よくわからない……」って思うときもあるかもしれません。
それはそれで、その本の受けとめ方のひとつの正解だと思います。

でも、

「なんとなくおもしろい」
「別の作品も読んでみたいなw」

そう思ってたら、
あなたはずでに森見登美彦さんのファンになっちゃってます(笑)

つぶお
つぶお

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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