家族小説はお好きですか?
家族のカタチが千差万別のように、
家族小説もそれぞれの家族のなかのドラマが違ってくる!
今回紹介するのは、
二宮和也さんが主演してドラマ化にもなった
有川浩さんの【フリーター、家を買う。】(幻冬舎文庫)です。
そこそこで生きてきた武誠治が、
母親のうつ病をきっかけにして、
心を入れかえ奮闘する感動的なストーリーになってます!
読者初心者でもきっと読みやすい!
なぜかというと物語の内容も文体もすごくやさしいからです。
ドラマが放送されてから月日はたってるけど、
中身はいま読んでも楽しみいっぱいです。
改めて読んでほしい一冊です!!
「これぞ家族だ!」
ドタバタ感がたまりませんw
こんなひとにオススメ
- 家族小説が好きなひと
- 就活がうまくいってないひと
- 自分の家族でも悩みを抱えてるひと
あらすじ
新卒で就職するも、ものの三か月で退職。アルバイトで生活しても、同居中の親のすねをかじりまくる誠治。そんなある日、母の寿美子が崩壊してしまう。診断されたのは重度の“うつ病”だった。原因は家庭にもあったが、実のところ二十年もつづく近所からのいじめが根深かったのだ。治療には引っ越しがいちばんだが、父は病気を甘くみて全く協力しようとしない。嫁いだ姉を頼りきることもできない誠治は、心を入れかえてある決意をする。それは就職することと、母のために引っ越しをすること。フリーターがいま、動き出す!
一致団結する姿に感動する!
スポーツだったらひとつでも勝つために、
仕事だったらお客さんを笑顔にするために、
夢や希望だったら仲間とそれを叶えるために、
そうやって一致団結する姿には、
涙腺がついついゆるくなったりしませんか?w
家族のはなしに置きかえると、
誰かのためにみんなで協力すること。
この小説では、
うつ病になってしまった母のため、
向きあうことから逃げていた父と息子が
手をとりあっていく姿に感動させられます!
ちょっと話は変わりますが…
ぼくの読書のときの癖があるんです。
それは、本に出てくるひとたちを
見守る“親心”のような目線で本を読むこと。
いい方向に成長していけば、応援したりほめてあげたりするし、
逆に悪い方向に進んでいくと、本を読みながら
「なんでそういうことするん??」
「それは言っちゃアカンだろ!」
ってひとり言つぶやいたりしてますw
今回の誠治たちの成長も、
そんな目線で読んだせいか尚更感動しました。
特に、
誠治と父・誠一が簿記の勉強を一緒にしてるシーンは、
イメージするだけで涙腺の防波堤が崩壊しました...(笑)
協力プレーで家族を助け合う姿に感動するひとには、
この小説【ぼくたちの家族】もオススメです!
見えない優しさ
家族に限ったことじゃないですが、
目に見えない優しさってありますよね?
この小説で言うと、
純粋に誠一がお金を稼いでくるのも優しさかもしれないですし、
寿美子のように、誠治には何も気を使わせないようにするのも優しさのひとつ、
そして姉の亜矢子のように、旦那に父の印象を下げさせないために自分の貯金からお金を工面するのも優しさのカタチ。
そういうのに囲まれて、
あたり前に生活ができてると思うと、
ますます「家族っていいなぁ…」って思っていしまいますw
面と向かうとプライドが邪魔して、
誠一のように素直になれないこともありますよね?
でもこの本を読むと、
そういったプライドは捨て去って、
ありのままの気持ちを伝えよう!って気持ちになります。
守られる立場から守るほうの立場に。
もらってばかりだった優しさを贈る側に。
そう気づかせてくれた家族小説でした!
おわりに
昨日アップした【雨上がりの川】に引き続き
“家族小説”をご紹介しました!
やっぱり家族小説って心温まっていいですよね?
いいところも悪いところも含めて、
「これぞ家族!」って感じでした。
壊れかけても、一致団結すればなんとかなる…
いま思い出しても泣いちゃいそうです(汗)
ドラマを観たことがあるひとも、観ていないひとでも、
改めてこの家族小説【フリーター、家を買う。】
いかがですか?

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
この本を読んだひとはこちらもおすすめです。
・県庁おもてなし課(有川浩)
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