※以前、はてなブログで掲載していたものを一部改編して再掲したものになります。
獣医師としての成長を描く、
大学生の一年間の物語。
蒼空チョコさんの【こうして僕らは獣医になる】を読んでみました!
あらすじ
獣医大学に見事合格して、晴れて獣医師の卵としての生活をスタートさせた主人公の日原裕司とその仲間たち。『パートナー動物』の制度で出会った腎不全を患う高齢猫のコウや、実習で目にする様々な疾病を抱える動物たち。命の重さに向き合う獣医学生の一年間の軌跡。
獣医さんって…
『獣医』って聞くと、どんな人をイメージしますか?
パッと想像するのは、
街のペット診療所の獣医さんではないでしょうか?
そういうぼく自身も、
一番最初に頭に思い浮かべるのは、
愛犬を診てくれるちょっと愛想の悪い地元の獣医師さんでしたw
→もちろんこの獣医さんにはお世話になっていますし、嫌いっていうわけではないですよ( ̄▽ ̄;)
でもひとくちに獣医さんといっても、
- 街のペット診療所の獣医さん
- 動物園や水族館に勤める獣医さん
- 農場に勤める家畜を診る獣医さん
- 国家公務員として働くひと
- その他
といった具合に、たくさんのひとが獣医師の免許を持って世の中で働いているんです。
→特にイメージしずらい④と⑤の部分については、この小説読んでもらったほうがわかりやすいかもです!
※ちなみに、動物病院で働いているのは、獣医師全体の約四割程度らしいです。
そんな獣医になる夢を追いかけ、一歩を踏み出した獣医学部に通う大学一年生の物語です!!
パートナー動物という制度
この小説【こうして僕らは獣医になる】で登場する大学・瀬戸内大学獣医学部では二つの制度を導入しています。
- 全寮制
- 寮におけるパートナー動物の飼育
だそうです。
個人的に気になったのが、
二番目の動物の飼育『パートナー動物』の制度です。
なんだか聞きなれない言葉だけど、新鮮な感じがしませんか?
今まで身近に獣医学部の方と知り合う機会がなかったからかもしれませんが、そんな制度初めて知りました(;・∀・)
- 保健所から譲渡された動物を飼育する
- 寮生が共同で産業動物を飼育する
- エキゾチックアニマルなど、自分が所有する動物を飼育する
というものです。
※産業動物:一般的には家畜と呼ばれることが多い。
※エキゾチックアニマル:ウサギやフェレット、ハリネズミ、テグーなどの犬猫以外の小動物のこと
勝手な認識かもですが、
こういう制度がもしあるならば、
なんだか一般的な獣医学部に進むよりいい気がしません?
より身近に命の重さを体感して、
なおかつ、ペットの飼育者や産業動物の所有者の
気持ちに寄り添えるきっかけにもなるような気がするからです。
→物事の上っ面・表面だけ切り取ってそう思っちゃってる部分はあるかもですが……
動物と暮らすということ
主人公の日原はパートナー動物の猫との別れで、
ひとまわり大きく成長しました。
もちろん、悲しみに打ちひしがれて、
一度は挫けそうになるけど、
仲間のサポートのおかげでまた立ち上がることができたんです!
→ぼく自身もかつてペットとの別れを経験しましたが毎日号泣でツラかったです。
そういうことって教科書では学べないことですし、
かといって、普通の学生の身分でペットを飼いながらの勉学との両立って難しい……(-_-;)
その点、全寮制かつ大学からの支援がある中での飼育なら多少は安心感がありますよね?
そうやって、獣医師としての壁にも全身で学んでいく日原たち。
動物との別れの次にぶち当たった壁は『QOL(クオリティオブライフ)や終末期医療』。


この不安や悩みを抱える動物の飼い主に対して、彼ら獣医学生は、どうにかして治療法や過去の論文などの知識を冷静に伝える術をみにつけないといけないんです。
そういったことも含めて、飼い主たちの気持ちに少しでも寄り添えるように、
この『パートナー動物』の制度は個人的に素晴らしいものだな……って読んでて思いました。
→だって今までペットも飼ったことがなくて、失う辛さをしらないひとに言われても、って感じがしません?
この本を読んでみて
まだまだ一年生の一年間の物語で終わってしまって、続きがめっちゃ気になっちゃいますw
この本に憧れて獣医学部に進むことがもしかしたらいるかもですが、
この本のあとがきでも触れられていましたが、
一般的な獣医学部だと、一年生は専門的な獣医学の実習ではなく、座学がメインだそうです( ̄▽ ̄;)
→でもまぁ各大学によっては方針もそれぞれみたいなので、一概には言えないみたいですが……w
とにかく、
日原たち、この本に登場する学生たちを応援したくなっちゃいました!
もし、獣医さんになることに興味をもってるなら読んでみるのもいいかもですし、
あなたのまわりに、獣医になることが夢のひとがいればこの本をおすすめしてあげてほしいですし、
「単純に動物が好き!」っていうひとも読んでみてはいかがでしょうか?(笑)
おわりに
最初は「LINE文庫?」って不安に思いましたが、そんなの関係なく楽しく読めました!w
ぼくも昔、獣医さんに憧れた子供時代があったなぁ…。
全然勉強が当時は身に入らなくて、
結局はそこまでなりたかったわけでもなかったのかもですがw
その分、ほんといちペットの飼い主として、獣医さんには日々感謝感謝です。
実家のワンちゃんも元気してるかなぁ……?
今回紹介したのは【こうして僕らは獣医になる】でした。
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