司法試験に合格した、
法律家の卵としての歩みをはじめた、
司法修習生の青春小説を今回はご紹介!
織守きょうやさんの【朝焼けにファンファーレ】という小説です!
司法修習生だけではなく、
彼らが修習先で関わっていく
弁護士、裁判所書記官、検察官たちのアツい物語となっています。
この本を読むのにおすすめなひと
こんなひとにおすすめ
- 将来的に法律家を志しているひと
- 法廷モノの物語を読むのが好きなひと
- 学園、青春小説が好きなひと
あらすじ
司法試験に合格して、晴れて法律家!……となる前に、司法修習というものがある。その一環で、弁護士事務所、裁判所、検察庁でそれぞれ指導担当のひとたちの下につき、実務を学ぶ修習生たち。机の上での勉強だけじゃなく、実際の裁判・被告人たちに触れて、彼らはなにを感じ取るのか。法律家の卵が精いっぱい生きる青春小説!
司法修習生って何?
司法修習生って聞いても、
耳にしたことがあったとしても、
あまり詳しく分かってなかったりしませんか?
正直、ぼくも読む前まではそうでした(-_-;)
この本を読むといろいろなことが見えてきます。
「司法修習生ってこういうことしてるんだぁ~」
「司法修習生って大変そうだな...」
「弁護士になる流れってこうなってるんだw」
ただ、
まだ読もうか悩んでるひとはわからないですよね?
司法修習生ってどんなものなのか簡単にまとめてみました!

弁護士、裁判官、検察官になるのも、
こういった同じルートをたどってるってご存じでしたか?
こうやって見てみると、
何回も試験を突破して、
法律家になって行ってるんですね!
この小説では、
司法試験を合格した後、
修習生となり、裁判所、検察庁、弁護士事務所それぞれを一通り経験して、学んで、法律家の道を進んで行く姿が描かれています。

でも、法律のこと詳しくないけど読めるかな?

大丈夫だよ!
もちろん、聞きなれない難しい専門用語や知らなかった情報も出てきます。
ですが、物語の進行を邪魔しない範囲で、ちゃんと細かく説明されるので読むのもご安心ください!
どんな本なの?
司法修習生がメインではありますが、
修習先の裁判所、検察庁、弁護士事務所も出てきます。
知らなかった法律の豆知識もGETできちゃう本です!
例えば、
“少年審判”について。
未成年の犯した罪を裁判所が判断するもの、ですが、成人の場合と何が重視されるかといった部分で違いがでてきます。
それは、
・再犯を防止できるか
・更生を促すためにはどうすべきか
というところにポイントがあるみたいです。
つまり、加害者を中心に裁判所が判断を下していく部分があるので、
被害者が蔑ろにされてる気分になってしまう可能性もあるみたい...。
その微妙な違和感に対する葛藤を、
司法修習生をとおして考えさせられる一冊だと思います。
そして、
司法修習生だけじゃなく、
彼らを指導・サポートする立場のひと(弁護士、裁判所書記官、検察官)についても描かれています。
青かった過去の自分を思い返したり、
後悔しないように行動することの大切さを逆に教わったり、
先輩として背中を見せることで道をさし示したり、
カッコいい大人の姿にもグッとさせられます。
「青春を味わいたい!」「夢を追いかけてる小説が読みたい」っていう方にはこちらもおすすめです↓
朝焼けにファンファーレ
読みたい本を選ぶ基準ってひとそれぞれだと思います。
目の前にある本を
あなたが《読むかどうか》選ぶ基準ってなんですか?
大きく分けて六つあると思います。
- 作者
- 表紙
- タイトル
- 内容にひかれて
- 有名な賞の受賞作かどうか
- そのときの気分でなんとなく
どれを重視しますか?w
この本において、
その「読みたい!」ってなるかどうか、
①~⑥それぞれ見ていきたいと思います!
作者
好きな作家さんがいれば、
新作が出版されたら読みたくなりますよね?w
はじめて知る作家さんの場合だと、
他のポイントで読みたくなるかどうかになるかも...
ちなみに、“織守きょうや”さん知っていましたか?
彼の情報が巻末にのっていたのでご紹介!
1980年ロンドン生まれ。2013年『霊感検定』でデビュー。15年「記憶屋」で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。他の作品に『少女は鳥籠で眠らない』『ただし、無音に限り』『響野怪談』『花村遠野の恋と故意』などがある。
ぼくもこの小説が織守さんははじめましての状態でしたが、
これからは今後の選ぶ基準にもなりそう!w
表紙
この本の表紙かわいくないですか?
思わずジャケ買いしたくなったいますよね?
あくまでもぼくの勝手な想像ですが、
表紙と裏表紙のイラストは登場人物をイメージして描かれたものだと思います。
その想像をご紹介( ´∀` )


補足情報としては、
赤:検察官
青:裁判官
白:弁護士
ということらしいです。
※Wikipediaより
読み終わってからだと、
ますますこの小説の内容・雰囲気にマッチした装画だと思います!




装画を担当されたのは、
イラストレーターとしても大活躍の『丹地陽子』さん!
タイトル
タイトルに関しても、
物語を色濃く反映したものになってると思います!
【朝焼けにファンファーレ】を分解して、
若干書かれていた内容と、それから読んだイメージを合わせて解説していきます!
両方とも、
司法修習生をあらわしたものだと思います。
修習生を、
法律家の人生を一日に置きかえてみると、
早朝、それもやっと朝があけたところ。
その意味での「朝焼け」。
そして、
同期の仲間たちと
つかず離れずお互いを刺激・応援する関係性を
美しく表現して「ファンファーレ」。
(英語で祝典での合奏の意味:コトバンク引用)
これを二つ組み合わせて、
【朝焼けにファンファーレ】
初々しさもどこかに感じられるし、響きも最高!
「どんな内容なんだろう?」って気になって読みたくなっちゃいませんか?
内容にひかれて
これについては、
もうすでにちょろっと触れたものなので、
詳しくは上記の内容をみてほしいですが……
司法修習生や法律家について書かれた小説を
「読んでみたい!」ってひとが手にとる一冊だと思います。
あくまでもフィクションではありますが、法律家を目指すひとには読んでほしいです!
なぜかというと、
こんな名言が登場するからです。
「助けたいと思った誰かのために法律の範囲内で何ができるのかを考えるのが法律家だと思う。」
ひとつの目標として、
目指す指針として、
これを掲げる法律家がいてもいいですよね?w
その他
⑤関しては、
まだ受賞作品ではないので読もうと思うキッカケにはならないかな?
⑥についても、
ちょっと判断つかない部分なので割愛させてください!
でも、この記事を読んで、読みたい気分になってくれたらうれしいです( ´∀` )
おわりに
実際の司法修習生がこの小説に出てくるひとたちほどアツい心を持ってるかは分かりません。
ですが、読んでるとロマンをすごく感じられる内容でした!!
この小説を読んで、
憧れをいだいて法律家を目指すひともきっと出てきそう、
そう感じさせられる一冊でしたw
ちなみに、昨年出版されたばかりで
まだ単行本しか出てないので手ごろな値段とは言えません。
中には、文庫サイズではないの持ち運びには不便に感じるひとがいるかも……。
ただ、参考になるかは分かりませんが、
ソフトカバーになってるので、ハードカバーの本よりかは手にもって読みやすいと思います!




最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
この本を読んだひとはこちらもおすすめです。
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