正直に教えてください。
あなたは、
和菓子と洋菓子どちらの方が好きですか?

ぶっちゃけで言うと、
洋菓子のほうかな?




うーん...
それはなんでなん?




だってケーキとかの方が、
見た目もかわいいし、
和菓子って正直なじみが全然ないもんw
そうなんです!
なにごとも知らないうちだと手が出ないものなんです。
この小説ではたっくさんのキラキラ輝く和菓子が登場します。
和菓子にまつわる「へぇ~」っていうエピソードも盛りだくさんです。こんな特徴があったんだ、こんな背景が隠されていたんだ、ってことを知ったら、きっと明日からの和菓子の見え方が変わってきます!
もちろん、小説なのでエンターテインメント的にも最高に楽しめますよw
この小説のおすすめポイントは大きく分けて二つ!
・和菓子の豆知識がいっぱい
・ホッコリ系のミステリー
です。
それでは坂木司さんの【和菓子のアン】を早速ご紹介します!
この本を読むのにおすすめなひと
こんなひとにおすすめ
- デパ地下で働いてるひと
- おいしい小説が好きなひと
- 純粋に和菓子がたまらなく好きなひと
- ひとが死なないミステリーが好きなひと
- ダイエットがあまり続かないことが多いひと
あらすじ
高校卒業間近のぽっちゃり系の女の子、梅本杏子(通称アンちゃん)。大学には行かず、デパートの地下にある和菓子屋さんでアルバイトを始めることになった。同僚のスタッフたちは癖の強い個性的なひとたちばかり。そんな店に舞い込むちょっとした謎も、あっというまに店長が解決?!お腹がグゥ~っとなる、どこかホッコリするような和菓子屋さんミステリー!
和菓子の豆知識がいっぱい
もちろん和菓子のお店が舞台となってるので、
和菓子の情報が目白押しですw
まずは、和菓子VS.洋菓子の行方が衝撃的でした!
主人公のアンちゃんが働く和菓子屋さんの店長さんに、和菓子と洋菓子ってどんなところが違うのか聞くんです。そして、こう店長さんは答えます。
「それは単純なこと。この国の歴史よ。この国の気候や湿度に合わせ、この国で採れる物を使い、この国の人びとの冠婚葬祭を彩る。それが和菓子の役目」
どっちが優位ってことではないけれど、
こんな風に和菓子をみるってことはないですよね?
そして、「和菓子は日本で育ってきたものだから、基本的には常温で保存をする」っていうのも、この本を読んで身に沁みた新発見でした!
ちょっと話はそれますが……
和菓子に対して、
「どうせどれもあんこじゃんw」って思うひと挙手っ!!!!
それ、洋菓子だって同じことって知ってました?
というのも、洋菓子のほとんどは『粉と卵とバターと砂糖』でできてますからw
→和菓子のあんこよりも材料が多いのはご勘弁を(笑)
もちろんこれ以外にも、
たくさんの和菓子のうんちく、裏情報がてんこ盛りです。
季節ごとに変わる上生菓子のエピソード、
源氏物語にゆかりのある和菓子、
フォーチューンクッキーの元祖の和菓子、
普通の生活をしていただけじゃ知りえない和菓子の世界が広がってます!
プチっとコラム
豆知識の中でも、
おはぎに関することが特に興味深かったので、
イラストに描いてみました!w


こうやって見てみるとおもしろいですよね?w
洋菓子で言うと、
マドレーヌとフィナンシェのようなもの?
でもマドレーヌとフィナンシェは一見一緒に見えても、本当に材料が違うみたいだから、このおはぎとぼた餅とは全く別物でしたね(;・∀・)
ちょっぴりお口が洋風になっちゃった方は、
こちらの小説もおすすめです!
ホッコリ系のミステリー
和菓子の豆知識がちょっと知れたからと言って、
あまり馴染みがない世界なのは変わらない。
若い世代の方だと余計にそう思っちゃうのも仕方がないです……。
でもこの小説はきっとあなたでも大丈夫。
アンちゃんをはじめとして、
出てくるひとは若いひとが中心です。
なので、自分と重ね合わせて読むこともできちゃいますよ!
そもそも、
スタートラインで和菓子の知識不足を心配してる方もご安心♪
アンちゃん自身が和菓子の世界の新参者。
彼女と一緒に、和菓子のことを知りながら読み進めていくことができます。




そうはいっても、和菓子ばっかりで飽きちゃいそう……。




舞台が、和菓子屋さんだからある程度は我慢が必要だけど、《謎解き》もあるからきっと飽きないよ!
単純な和菓子の知識を知りたいひとは、
きっとその専門書を読んだ方がいいかもしれませんが、
物語を読みながら楽しく知っていくならこの本もおすすめ!
しかも、ミステリー(謎解き)の楽しさもついてきますw
ミステリーというくくりで言っちゃいましたが、
ひとが死なないタイプの小説なので、
夜でも安心して読めます!
ただ...
夜中に読んで、
小腹がすいてしまって、
なにかツマんでしまうっていうことはあるかも。
その結果体重が増えちゃう方の怖さの部分は自己責任でw
おわりに
街中でも少なくなってきた和菓子屋さん。
スーパーでもひっそりと端に追いやられてる和菓子コーナー。
これを読めば、
そんな和菓子のことも、
いまよりもっと愛せると思います!
友だちの家に行ったときに、
和菓子の手土産っていうのも“粋”じゃないですか?w
それプラス、この本で得られるうんちくを添えてあげると、あなたの株もきっと急上昇!
週末のデザートに、
仕事終わりのごほうびに、
とっておきのプレゼントに、
和菓子はいかがですか?




最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
この本を読んだひとはこちらもおすすめです!
・タルトタタンの夢(近藤史恵)
・配達あかずきん(大崎梢)
・スープ屋しずくの謎解き朝ごはん(友井羊)
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