
NETFLIXで映画は観たけど原作っておもしろいの?




BluとRosso二冊あってどっちから読めばいいの?




おもしろい本ってないのかな……?
知ってるけど、ちょっと難しそうで手が出せないあなたはこの記事を読めば解決!
映画を見てから読むのも良し、原作本を読んでから映画を見ても二倍楽しめちゃうかもしれませんw
この本を読むのにおすすめなひと
こんなひとにおすすめ
- 泣ける小説を読みたいひと
- 忘れられない恋の思い出があるひと
- 映画の【冷静と情熱のあいだの】を見て好きだったひと
あらすじ
若かりし頃に交わした約束を忘れられずにいるあおい。生まれ育ったイタリアに帰ってきたけど、心はずっと東京に残したまま。雨の日は、そんな嫌な記憶がよみがえってしまう。恋人のマーヴや幼なじみのダニエラ、働いてるジュエリーショップのジーナやパオラにも壁を作ってしまう。すべてを愛して、さらけ出すことができたのはたったひとり。順正から届いた手紙で、また心の奥底にしまい込んでいた感情が動き出す。


BluとRossoどっちから読めばいいか問題
結論から言うと、好みの問題だから何とも言えない部分はあります。
パッと第一印象やインスピレーションを信じて決めちゃうのが一番いいと思います。
ただ、個人的な意見を言うと...Bluから読んだ方が楽しい。
なので、ぼくが普段読む順番としては、辻さんのBluが主旋律で物語の大まかな流れを楽しんで、
その物語をもっと楽しめるように、細かな心情描写が描かれてるハモリパートの江國さんのRossoを読んだりしてますw
あくまでも一例なので、ご参考までにって感じですが、
初めて読むときはきっと悩みますよね?(笑)
上下巻でもないし、
一巻二巻の位置づけでもない。
ちょっと不思議な感じだけど、だからこそ色んな方法で楽しめちゃいます!
連載当時を味わうのであれば、一章ごとにそれぞれを読み進めていく方法もありますしねw
一回読んで終わるだけじゃもったいないので、
何回も、色んな読み方を楽しんでみてください。
じっとり系の恋愛小説
それぞれの登場人物の気持ちがすれ違っていて、モヤモヤ感が半端ないです(◎_◎;)
ストレートに想いを伝え合えてるカップルは、ダニエラとルカの二人。
そういう悶々としたラブストーリーが苦手なひとはだめかもしれませんが、すれ違いの恋をしてきてシンパシーを抱くひとにはおすすめです!
きっと共感できるところがたくさんあって、号泣すること間違いなしです。
原作小説の楽しみ方
このRossoを読むのにはこの季節がピッタリ!
あおいの誕生日の5月25日は過ぎてしまいましたが、まだまだ梅雨のシーズン。
あおいのように、雨の日にバスタブにお湯をためて読書するにはもってこいだと思いますw
そして、普段からあおいが飲んでたアマレットも添えてあげるとなお良しです!




ぼくも昔感化されて、
バスタブにお湯ためて読書してましたw
映画版とこんなところが違う
原作本の【冷静と情熱のあいだBlu/Rosso】を読み終わったあと、
改めて映画版を観てみました!
何年か前に観たときは、正直期待外れというか、肩透かしを食らったような感じがしてショックだったと思います。なぜかというと、やっぱり映画化になったことで、大切に思ってるシーンが省かれていたりしたからです。
でも、
今回観なおしてみると、全然感じ方が変わっていました!
映像化してくれたおかげで楽しめたところがたくさんありました。
※もちろん原作ならではの良さがなくなってしまって、残念に感じたところもありましたw
映画のメインどころの配役
阿形順正 ― 竹野内豊
あおい ― ケリー・チャン
芽美 ― 篠原涼子
崇 ― ユースケ・サンタマリア
高梨 ― 椎名桔平
マーヴ ― マイケル・ウォン
原作と映画の違うところ
- あおいの生い立ち
- 順正とあおいの出会いのきっかけ
- マーヴとあおいの出会いのきっかけ
- 順正とあおいの再会の仕方
①原作では、両親とも日本人でイタリアであおいは育つ。両親の離婚歴についても触れられていない。
映画だと、お父さんは日本人って言われていて、そのお父さんの死後お母さんは再婚をしたってなってました。
幼なじみのダニエラとも、映画ではずっと英語で話したりしてるところも気になった点。
②原作では、イタリアの日本人学校の同級生の崇をきっかけに知り合う順正とあおい。
映画になると、謎のレコードショップが出てきて、そこが思い出の場所になってる。
崇も、あおいの友達じゃなくて順正の友達になってる。
③マーヴたちが知り合ったのは、あおいが働くジュエリーショップがきっかけなのが原作。
映画では、阿形清治(順正の祖父で画家)の絵をきっかけに知り合った。
④これが一番残念に感じた、原作と映画の違うところ。
原作では、順正がミラノを訪れた際に一瞬あおいをみかけたぐらいで、最後の最後まで会うことなく、ドゥオモで感動的な再開を果たしている。それが、あの約束を際立たせてる感じがしていたのに、映画だと結構序盤で会いに行っちゃってる。なんでだろうってすごく不思議。
それ以外にも、登場人物が省略されてるところは、ちょっぴりショックでした。
マーヴのお姉さんのアンジェラ、パオラの孫のアルベルト、あおいのおばあちゃん的存在のフェデリカたちが出てこないのは残念でした。でも、映画と原作でそれぞれ違うところがあるから、二倍も三倍も何倍も楽しめるってことなのかも。
映画化になってよかったと思ったところ
違う点はいくつかあげましたが、映画になってくれてよかったところもあります。
個人的に映画になってくれてよかったと思うところは大きく三つ。
まずは、音楽と街並みの風景が最高にマッチしていて感動が倍増しちゃうところ。
ふたつ目は、順正のセリフがすごく胸に響いたところ。
さいごのもうひとつは、ラストのシーン。
これが、映像化ならではで感激したところになりますが、これからそれぞれ細かく説明していきますねw
なんといっても、
フィレンツェやミラノを目で観ながら楽しめたところは最高級に良かったところ。
小説だと、あくまでも自分自身の想像でしか膨らませられない。
でも、映像してくれたおかげで、
・アルノ川のほとりの映像
・ドゥオモに登るときの狭い階段のシーン
などがすごく堪能できました!
あと、エンヤの歌声で感動することまちがいなしです。




ぼくは、冒頭の音楽流れた瞬間、
圧倒されて引き込まれましたw
映画ならではのセリフもお気に入りのひとつ。
東京のアパートで、祖父の清治の家から帰宅した順正と遭遇した芽美。
二人の別れのシーンで、順正がはっきりと「あおいを想い続ける」って言ったときはジーンとしちゃいました。長いあいだグズグズ悩みっぱなしだった順正が、決心して放ったことばにグッとしました。
そして、一番の見どころはラストシーン。
原作では、先にミラノにむけて旅立ってしまったあおいを、順正がつぎの電車で追いかけて会えるのか会えないのかわからないまま終わっています。その方が、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、読者次第で楽しめる良さがあるのかもしれません。
でも、、、
映画ではちゃんと描かれてるからこそ、より一層感動できたんだと思います。
ミラノの駅に滑り込んでくる電車。
あおいが降りてきて、
その先の人ごみの中に順正が待ってる。
微笑み合って二人が歩き出して映画は終わります。
小説では描かれてなかったこのシーンで、号泣しまくりでした(´;ω;`)
冷静と情熱のあいだの映画版が気になるひとは今がチャンス!
NETFLIXでの配信終了日は6月30日になってました。
観てない方はお見逃しなく!!!
おわりに
愛していたひとと別れてしまっても、
ずっと忘れられないってすごい大変なように思えます。
あなたには、そんな忘れられない恋の思い出はありますか?
一番原作で心に響いたのは、フェデリカがあおいに向けて言ったセリフ。
「人の居場所なんてね、誰かの胸の中にしかないのよ」




最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
この本を読んだひとはこちらもおすすめです!
・冷静と情熱のあいだ(辻仁成)
・株式会社タイムカプセル社(喜多川泰)
・引き出しの中のラブレター(新藤冬樹)
コメント