恋愛小説はお好きですか?
感情をすごく揺さぶられるから、ぼくは大好きですw
主人公の感情の移り変わり、
舞台となるイタリアや東京の空気感、
巻き起こる事件の数々、
すべてがダイレクトに伝わってきて、
切なすぎて涙の連続小説です(;・∀・)
この本を読むのにおすすめなひと
こんなひとにおすすめ
- 忘れられない恋の思い出があるひと
- 海外で恋愛をしていたことがあるひと
- 失恋をしてから恋に一歩踏み出せずに悩んでるひと
あらすじ
若かりし頃に交わした約束を忘れられずにいる順正。元恋人・あおいの面影を追い求め、単身イタリアに渡る。あたらしい恋人もできたが、ベッドのなかでも、街を歩いているときでも、ふと思い出すのはむかしに愛し合った彼女のことだけ。約束の日が迫ってくる中で、胸の奥にしまっていた感情も動き出す。フィレンツェ、ミラノ、日本を舞台にした超大作!

胸が苦しくなるほどの切ないラブストーリー
この本を『#名刺代わりの小説10選』にも選んじゃうほど大好きな本です!
なにが好きかというと、大きく二つあります。
- イタリアの空気感あふれる情景描写
- 感情移入しまくりの切なすぎる恋愛小説
この二つがなんといってもこの小説の醍醐味だと思います!
フィレンツェやミラノの雰囲気なんか、ものすごく実際に現地を歩いてるような気さえしてしまうほど。これを文章で表現しているのは、素晴らしい以外言えません。
それに加えて、
恋物語がストーリーをより一層味わい深くさせてくれます。
イタリアの空気感あふれる情景描写
フィレンツェに行ったことがない人に向けて簡単な地図を描いてみましたw
行ったことがあるひとも、よりイメージしやすいと思うので参考にしてみてください!

街全体に敷き詰められてる石畳、
統一感のある赤茶色の屋根、
音楽を聴いてるようなリズムのいいイタリア語。
物語にスーッと入り込んでしまうと、このチェントロを歩いてる感じがしちゃいます。
あと、この街の表現としてすごく気に入ってるのが、こちらの順正にジョバンナ先生が言ったことば。
「いい、この街を見てごらん。ここは過去へと逆行した街なのよ。誰もが過去の中で生きている。」
逆行した街。
だからこそ、順正の気持ちも過去に愛したあおいにさかのぼってしまったんだろうか、
とか思うとこの街が舞台となった理由がありそうですよね?
感情移入しまくりの切なすぎる恋愛小説
本当に、イタリアの空ってきれいなんです。
日本でも田舎の方にいけば変わらないような、広大な青くて澄みきった空が見渡せると思います。でも、街の雰囲気とセットで考えると、イタリアの方がより美しい気がしちゃいます(◎_◎;)

実際に、八年前にぼくがドゥオモに登って撮った写真です。
真ん中に見えるのがヴェッキオ宮殿、奥にアルノ川が流れていて、右奥の大きめな建物がピッティ宮です。
こんなにも美しい景色が広がってるフィレンツェなのに、
むかしの恋人を想い続ける順正の女々しい感じ、
共感できる部分が多すぎて泣けちゃいます。
感情とそのときいた場所は強烈に結びついてるもの。
だから、順正の心には雨の中の東京のアパートの感情が住み着いてしまってるのかな……って思います。
愛し合っていたけれど別れを選んだこと、
若いときに感情的になってしまったのを後悔してる気持ち、
一歩踏み出そうとしても後ろ髪惹かれるような感情。
どれも全部みんなが味わってきた恋愛の感情ですよね?
その部分でもきっとあなたもシンパシーを感じて、感情移入してしまって泣いちゃいます。
おわりに
恋の明るいワクワク感やウキウキ楽しい部分が全然ないので、つまらないと感じちゃうひともいるかもしれないです。
でも、
だからこそリアル。
自分の心のちょっと脆いところにダイレクトにぶつかってきて涙腺崩壊です。
もしもあなたにも、
大切に思って忘れられないひとがいたら、
ひっそりと思い出しながら読んでみてください。
むかし味わった懐かしい気持ちを取り戻せると思いますw

また明日、
この【冷静と情熱のあいだRosso】の感想記事をアップする予定です。
ミラノの写真ものせるので、雨模様のあおいにマッチしてくるはず!
お楽しみに( ´∀` )

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
この本を読んだひとはこちらもおすすめです!
・冷静と情熱のあいだRosso(江國香織)
・カフーを待ちわびて(原田マハ)
・ツナグ(辻村深月)
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