吉田修一さんの小説あるあるのひとつが、
物語の主人公がコロコロ入れかわるってことじゃないですか?
それにともなって場所もかわって
飽きのこない読み方ができて楽しいんです!
でもこの小説に限っては、
台湾人がでてきて中国語の名前が
どうしても覚えられなかったんです(◎_◎;)
そんな悩みを解消するために、
相関図や『路』の地図を作ってみました!
これさえ読めば、もっとストーリーを満喫できるはずです。
あらすじ
日本の新幹線が初めて海を越えて走る。台湾での運命的な出会いをきっかけに、台湾高速鉄道事業に携わることを選んだ多田春香。春香との出会いが影響して、日本で生活することになった台湾人・劉人豪。アツい台湾を舞台に、様々なひとたちの夢やロマンをとともに新幹線が『今』走る。
レビュー
本の満足度 ★★★★★
おすすめ度 ★★★★★
ワクワク度 ★★★★★
夢やロマンが存分につまった大満足の一冊でした。
ただ……登場人物の関係性とか料理が想像しづらいのが難点に感じました。
(台湾人名とか台湾料理になじみがなかったのが影響してると思います)
面白さは充分あるのに満喫できないのは残念に思ったので、
ぼくが勝手に分かりやすいように相関図とかを作っちゃいました!
※人物紹介や地図は公式ホームページにのっていたんですが、個人的には物足りない気がしたんですがそちらも参照してみてくださいw(公式ホームページ→https://books.bunshun.jp/sp/lu)
人物相関図
たくさんの個性豊かなキャラクターが登場します。
情けない話ですが、
ぼくはいっぱい出てくれば出てくるほど
チンプンカンプンになっちゃいます。
そんな自分自身でもパッとみて、
分かるようにイラスト化してみました。
ちょっとでも分かりやすいように相関図を作ってみたんですが、イラスト部分とかは勝手なイメージで描いたものなのでご了承くださいw


相関図にのせきれなかった人物ももちろんいますが、
メインどころは揃えておきました。
人名の中国語読みはなかなか覚えにくいかもしれないので、
照らし合わせながら本を読んでみてください!w
台湾料理
春香たちが食べる台湾料理も
とっても魅力的に描かれているのも、
この小説の楽しいところのひとつです。
本当に読んでるうちにお腹がグゥ~ってなっちゃうほどw
「おいしそうだけど、料理名だけじゃ分からない」
って読んでるときに感じました。
その料理をイメージできれば、
もっと物語に入り込めるのに……ってふと思い、
本書で登場する台湾料理【魯肉飯、拝骨飯、紅豆湯圓、牛肉麺、小籠包】を描いてみましたw


それ以外にも、
- 乾麺・・・汁なしの麺料理でシンプルな味わいの一品。
- 魯白菜・・・台湾で人気のある白菜料理。
- 肉圓・・・肉餡が詰まって、プルプルした見た目が特徴的。
- 生煎包・・・ひとことで言うなら焼き小籠包。
- 魚丸湯・・・台湾の魚のつみれスープ。
などなどイラストに描ききれなかった、
たくさんの台湾料理が登場します。
もう読んでるだけで飯テロでした( ̄▽ ̄;)
このイラストをみて、
実際に春香たちが食べてる雰囲気を味わってみてください!
料理がイメージできるだけで、
きっとこの本の楽しさは倍増します!
路の台湾地図


台湾の地図も描いちゃいましたw
こうやって見てみると、
ほぼ台湾を縦断するように台湾高速鉄道が走ってるのが分かりますね。
四時間以上かかってたものが、
この高速鉄道のおかげで
台北ー高雄間を約90分でつなぐように作られました。
ちなみに現在はこの状況から少し変わり、
始発は南港駅、終点は高雄駅となっており、
中間地点もいくつか増設されてるみたいです。
鉄道の部分以外でも、
春香と人豪が二回目にあった淡水の場所や、
ふたりが電車とバスを乗り継いでいった太魯閣、
威志と大翔が行ったビーチのある墾丁など、
改めて見てみると台湾全土が舞台になってるんですね。
台湾にもし旅行で行けたら、聖地巡りみたいに、それぞれの地を旅してみたいですねw
もし、行けるとしたら、あなたならどこに行ってみたいですか?
この本を読んでみて
こういうラブストーリーが個人的には大好きなんですw
ぼくのTwitterの読書垢で紹介してる『#名刺代わりの小説10選』。
なかでも、
江國香織さんと辻仁成さんの小説【冷静と情熱のあいだ】
が特別好きなんですが、
この【路】とも近い雰囲気を感じるんです。
- 冷静と情熱のあいだ・・・あおいと順生が別れて、約束の30歳の誕生日にフィレンツェで再び会う
- 路・・・春香と人豪が台湾で出会い、人脈を駆使して約9年ぶりに出会う
両方とも離れ離れになりつつも、
お互いのことを意識し忘れられず、
また巡り合えるってところが素敵で大好きなんです。
世界ってすごく広くて一度離れてしまうと、
もう一度会うって大変だと思うんです。
それでも、誰かをひたむきに思い続ける心、
そして、その気持ちが成就しなくても会いに行く
ってことが大切だと知らされた小説です。
また、恋心ではないですが、
勝一郎と赳夫も60年ぶりに再会できたのは
お互い想い続けてきたからですよね。
というのも、ぼくも、高校時代の仲良かった友達と、
今は疎遠になっちゃってるのがやるせない気持ちでいっぱいなんです。
もともと携帯のメールアドレスしか知らなかったのに、
機種変とかでデータもなくなり、
LINEもそんなにメジャーじゃない時代だったから交換もせず。
共通の友達もいなかったから、
連絡先が分からない状態なんです。
そんな自分の状況を思い出し、
春香と人豪、勝一郎と赳夫が出会えて感動しました。
そんな恋愛があったり歴史的側面あったり、
夢を追いかけるロマンがあったり、大満足で読み終わりました。
おわりに
今回読んだのは3回目ぐらいになるんですが、
こうやって地図や料理、人物の相関図があるだけで
全然小説の理解度が変わりました。
この記事を参考程度に見ていただいて、【路】を楽しんでもらえたらうれしいです!
暑くて湿度が上がってるこの時期に、
台湾を感じながら読んでみるのもいいのかもしれませんw
詳しくはこちらもチェック↓
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