めっちゃ悲しい。悲しすぎる...。
やり直したいって思ったりするけど、これが毎日続くと思ったらぼくなら悲しい気持ちになっちゃいそう。
あらすじ
前向性健忘。事故などをきっかけに、それ以降の記憶が脳に定着しなくなる一種の病気。つまり、事故以降は日々記憶がリセットされてしまう。そんな病気を患った僕が、小説家として一冊の本を書き上げる。そして、毎日がはじめましての状態で、ひとを好きになれることはあるのだろうか……?
レビュー
本の満足度 ★★★☆☆
おすすめ度 ★★★☆☆
スッキリ度 ★★★★☆
心で覚える
記憶障害というと、真っ先にイメージするのは
「ここはどこ?」「わたしは誰?」っていう記憶喪失じゃないでしょうか?
この前向性健忘は、しっかりと自分は誰かっていうこと、どんな人生を歩んできたかっていう部分については理解・記憶してるんです。そういった意味では、前向性健忘と記憶喪失は全然違うものに分類されると思います。
だったら【前向性健忘】っていったい何?って疑問に思うかもしれません。
簡単にいうと、こういうことらしいです。
ある時点からさきの記憶が一定の時間しか持たない症状のことだ。ある朝目が覚めて、一日を過ごし、眠る。しかし翌朝起きると昨日のことを覚えていない。
めっちゃ悲しい……もし自分がなったとすればの話ですが。
→なれば悲しんでる暇はないですかね(-_-;)
でも、
恋したことも、嫌いになったことも、
おいしいご飯を食べたことも、大切なひとがいなくなったことも、
次の日にはゼロになっちゃう。
記憶はなくなっても、ちゃんと筋肉痛、二日酔い、泣きはらした目、傷ついた心のうずき、体は覚えてるのも切ない感じがしちゃいます。
そのギャップとたたかいながら、小説を書くっていう勇気みたいなものにはすごいことだなぁって思います……。
この本を読んでみて
前向性健忘って言われてピンときましたか?w
ぼくは、最初に読んだとき全くイメージわかなかったです(◎_◎;)
小説内でも触れられてましたが、ドラマや映画、小説で扱われることも結構あるってのも意外でした。
でも、たしかにぼくが知ってるものもありました!
【50回目のファースト・キス】っていう映画です。
ハリウッド映画を日本版にリメイクされたものだったんですが、長澤まさみさんと山田孝之さんの出演されてるものです。
毎日を変わらない日常として支え続ける家族の温かさと、一途に恋心を伝えつづける青年。
映画の公式サイト→https://www.sonypictures.jp/he/2340434
この小説【僕は僕の書いた小説を知らない】も映画に関しても共通してるのが、周りのしっかりとしたサポート!!!家族だったり、友人に愛されてて、すごくいいなって思いました。
おわりに
残念に思ったのがひとつあります。
伏線が張られてるな...って感じちゃうところがちょいちょいあったんです。
それだけだと普段は気にしない点だと思うんです。でも、作中の小説家である主人公が、叙述トリックとかどんでん返しについて熱く語ってる部分でハードルが上がっちゃったのかもしれないですw
それでも、大満足で読み終えました。
最後はキレイに終わって、本を閉じて、表紙の美しさにもウットリ( ´∀` )
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