死を目の前にしたとき、あなたはどちらを選びますか?
病気に抗い奇跡を信じて治療を試みるのか。それとも、病気を受けいれ残りある人生を少しでも有意義に全うするのか。
あらすじ
手の施しようのない、あとは奇跡を待つのみ。そんな状態になった患者の前に、希望的観測を告げるのではなく、ありのままの現実をつきつける医者・桐子修司。それとは対称的に、一縷の望みをかけて奇跡を追い求めて患者とともに治療に励むもうひとりの医者・福原雅和。ふたりが直面した病気と、その病気に立ち向かった患者と涙の物語。
レビュー
本の満足度 ★★★★★
おすすめ度 ★★★★☆
ウルウル度 ★★★★★
全く違う印象
ここ最近で読んだ本の中でも、一番濃い読書時間でした。
正直言うと、
読む前はこの小説がもっとラノベ要素の強い内容だと思ったんです。
→だって表紙見てください。わりとかわいらしい印象受けませんか?w
それが、読んでるうちに引き込まれていって、病気と闘う患者さんたちの心情もすごくリアルに思えて、感情移入してしまい、読み終わるまでは涙してしまうことも多かったです(´;ω;`)
これはもう不可抗力。
読んでるとどうしようもなく泣いちゃいますって(-_-;)
スタバでカフェしながら読んでても、
電車に揺られて読んでるときも、
周りの目なんか関係なく、気にできる余裕なんかなくなっちゃいました。
なので、読む前と読んだ後では、いい意味で裏切られた感じがして、余計に好きになったのかもしれません(笑)
この本を読んでみて
- 急性骨髄性白血病
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 下咽頭癌
それぞれ病気と闘う患者さんの姿には圧倒されまくりでした!
もしぼく自身が、その病魔に蝕まれたとしたら、こんなにも自分自身と向き合えるのか。
いま、この瞬間は元気にしていたとしても、一瞬で状況は一転してしまう……。
昨日はでは元気でピンピンしてたのに。
大好きな唐揚げを死ぬほど食べていたのに。
なんでおれだけがこんな目に合うの。
まだまだ夢とかやりたいこといっぱいあったのに。
情けないですが、イメージできるのはいじけてる自分だけでした。
そんなぼくだからこそ、この小説を読めてよかったと思います。
もちろんこれは物語の世界だけど、こうやって苦しんでるのが、自分以外に闘ってる人がいるっていうのはきっと勇気が出ると思うんです。
挫けそうになったとしても、患者のことを想って地道に努力する先生がいてくれたり、患者の生きてる時間のことを応援してくれる先生がいてくれたり、そして、一緒に病気や将来について悩んでくれる先生がいること。
読んでなかったとしたら、きっともっと不安で心細い思いをしてたと思います。
おわりに
これってどこまでがリアルな病院の形なんでしょうか?
→めっちゃくちゃ無粋な疑問ですみません( ̄▽ ̄;)
でも、患者さんに向き合うお医者さんがもっといてくれたらいいのになって思わずにはいられません。
ドラマだと、医龍の先生とか、Dr.コト―とか理想的な先生じゃないですか?w
医療関係者のひとから見たら、この小説も違った意見があるのかもしれませんが、個人的にはすごく楽しめた一冊です!Kindle unlimitedにある本なので読んでみてください!
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