【感想】さいごの毛布(近藤史恵) 人間関係に疲れてしまったときは、ちょっとした逃げ道があるのもいいかもしれないですよね?w

お仕事小説

【タルトタタンの夢】シリーズで大好きな近藤史恵さんの本をKindle unlimitedで見つけたので読んでみました!表紙のワンちゃんがかわいいですよね?w

あらすじ

20代、大卒、職無し。なんども面接を落とされ、やっとこさ最後の望みをかけて友人に紹介してもらった仕事に就くことができた智美。それをきっかけに、いままで大切にしてきたものも、スーツケースに入るもの以外は全部捨ててしまった。引き返すことのできない一方通行の道の先に、自分の未来を見つけ出す!

レビュー

本の満足度   ★★★☆☆
おすすめ度   ★★★★☆
いぬイヌ度   ★★★★★

犬を飼うこと

突然ですが、もし、犬を飼ったら、最後まで愛し続けることはできますか?

この本が、兵庫県の宝塚市にあるという犬のための『老犬ホーム』が舞台になっているので聞いてみましたw

そんなことは仮定の話・ずっと未来の話ってことで、分からないって言うひともいるかもしれません。でも、大切な命だから、将来的に計画をもって考えることは人間の義務ですよね?
→めっちゃ重たい入りですみません(;・∀・)

  • 仕事が忙しくなって、思うように世話ができなくなってしまった。
  • 恋人になった人が、犬嫌いや犬アレルギーだった。
  • 自分自身が、もしくは飼った犬が年を取って、お世話をするのが難しくなった。

どれも起こりうる可能性としてあらかじめ考えておく必要がありますよね?
考えた結果、愛情もって育てていた犬を手放すことになってしまったとき、保健所以外の選択肢として、老犬ホームがあることってすごく意味のあることだと読んで思いました。
→犬を飼っていますが、この本を読むまでは、老犬ホームなんてあるのは知らなかったです(´;ω;`)

実際に、Googleで『老犬ホーム』で検索かけてみると、
・老犬ケア
・老犬ホーム
・老犬本舗
・老犬介護施設
とかって結構ヒットしてびっくりしました!

ちなみに、こちらのサイト(https://www.rouken-care.jp/)だと、全国の老犬ホームも調べることができますし、自宅での老犬のお世話の知識ものっていたのでチェックしてみるのもいいかもです!w

そんな老犬ホームも立派な存在意義はあるけれど、

『ボランティアでもないし、この仕事は愛にあふれた素晴らしい仕事でもなんでもない。むしろ、身勝手な人間たちの手助けをする仕事』

っていうのは確かですよね。

正直言うと、こんだけペットを飼えるのが身近にあることも問題だと思うんですよね...
ショッピングモールやホームセンターにペットコーナーがあるから、買い物の後とかついでに、ペット飼ってみよっかな、って気軽に考えちゃう人がたくさんいそうな気がするんです。その結果、想像以上に大変だったりすると、中には簡単に手放しちゃうひとも出てきそう…ってぼくの勝手なイメージですけど。→誤解を受けてしまうような表現だったらすみません。

老犬ホーム以外にも、
そんな身勝手な人間たちのとばっちりが、犬やほかのペットたちに回ってこない方法ってないんでしょうか?

この本を読んでみて

犬がメインで描かれている小説ですが、
人間の気持ちの部分も繊細に描かれているのが良かったです!w

報われない恋をしている人に対して、あるひとがかけてあげたことばが好きなんです。

その男は、あなたの未来の可能性を潰している。自分が好きだから、自分があなたと一緒の時間を楽しみたいから、という理由でね。それは本当に誠実な態度とは言えないわ

たまーに、惰性でつきあってしまうことあるんですけど、
この言葉を聞いて、結局はその時、自分のことしか考えられてなかったんだな、って反省しましたw

あと、

主人公の智美も、自分の気持ちをうまく周りのひとに伝えることができない性分だから、
いまままでは人間関係で悩んじゃったりはしましたが、
老犬ホームのひとや犬からも学び成長する姿はいいなぁ、って思いましたし、
ぼく自身もなにか変われることってないかな?って見つめなおすきっかけにもなりました!(笑)

おわりに

本当に、今回は記事にまとめるのが難しかったです。

実際には、読んだだけですが、命の重さと間接的に向き合ってる感じがしたんですよね。

でも、いままでにも犬に関する本自体は読んだことがあるんです。
例えば、原田マハさんの【一分間だけ】とか。飼い主目線で描かれてることもあり、これを読んだときは涙なしでは読めなかったですが、今回はそうならなかったんです。

むしろ、
老犬ホームのお仕事ってそういう仕事なんだ、って思って泣けなかったんです。
→なにが違うのかうまく説明できなくてすみません…( ̄▽ ̄;)

ただ、ペットを飼ってるひとには知ってもらった方がいいのかもしれません。

『この仕事があることで、犬と飼い主のあいだに、選択肢がひとつ増えるの。』
見捨てるのではなく、手放すのでもなく。迷いを迷いのままで置いておくように。

そういう意味で、レビューのおすすめ度を4にしました!( ´∀` )


もちろんペットを飼ってるひとたちにも知ってもらいたいですね!

『もっと増えて当たり前になって、犬を飼えないから処分したなんて言うと、モラルがない人としてみんなから糾弾されるような社会になればいい。動物の命が、飼い主の環境や気持ちひとつで決まるなんて理不尽だわ』

さいごに、
犬や猫にかかわらず、ひとつでも多くの命が救われてほしいと思います。

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