渡辺淳子さんの【東京近江寮食堂】を読んでみました!
あらすじ
滋賀県在住の主人公・妙子。還暦間際ながらも病院の作業員として勤めているが、年休消化の名目で休暇を取り、はるばる東京に単身で出てくる。その理由はなんと、10年前に逃げられた夫の行方を捜すため。思わぬハプニングも切り抜けた妙子が滋賀県と関わりのある近江寮に滞在し、また、そこで出会う個性豊かな人々と触れ合う物語。
レビュー
本の満足度 ★★★☆☆
おすすめ度 ★★★☆☆
空腹なる度 ★★★★☆
近江とは
今の日本の都道府県で名前が付けられる前、
かつては旧国名で呼ばれていたのはみなさんご存じでしょうか?
例えば、
ぼくの出身地の兵庫県の場合だと、《丹波・播磨・但馬・摂津・淡路》といった具合に呼ばれていました。ほかにも、有名どころで言うと、鹿児島県は薩摩など、高知県は土佐、石川県は加賀など、静岡県は駿河や伊豆といえばイメージできますか?
と、長くなっていしまいましたが、
この小説で登場する主人公の妙子の出身地・滋賀県は”近江”と呼ばれていました。
※知っている人がいたらすみません……。関西出身なので、《滋賀県=近江》は知っていたんですが、ほかの地域はチンプンカンプンなので、ぼくと同様に遠くの地域のことまでは知らない方のために改めて書いておきました(-_-;)
近江の郷土料理のナゾ
葬儀のときに食べる風習のある、シンプルな精進料理で『おちから落とし』っていう料理があるみたいなんですが…、
茄子ときゅうりの塩漬けをけだし(塩出し)して、大豆と一緒にだしと醤油、砂糖で煮たもの
東京近江寮食堂
この料理の不思議なネーミング。
不幸があれば、普通は気分とかを「落とさないように」って言うところなのに、あえて「落とし」というナゾ。しかも、地域によっては『ひねぐき煮』というところもあるみたいなんです。
さてさて、その理由は一体・・・?w
この本を読んでみて
本書のタイトルの一部にもなっている『近江寮食堂』。
そこに登場する個性豊かなメンバーたち。
近江寮を管理している鈴木安江という派手ないでたちのおばちゃん。その他、フリーターの光成、女好きの四賀、ちょっと変わった雰囲気の池花。
彼らとワチャワチャ過ごしていくうちに打ち解けていくのは、なんともほっこりしましたww
しかもおいしそうな近江の郷土料理の数々!!!
→近藤史恵さんの【タルト・タタンの夢】シリーズみたいに、料理が軸になっている小説が結構好きなのかもしれません( ̄▽ ̄;)
そんな食べるの大好きなひとにはぜひ読んでみて欲しいですし、
料理が上手なひとは、小説で紹介されてる近江の郷土料理を作ってみて欲しいです(笑)
おわりに
こういうおいしそうな料理が出てくる本読んでるときは、勝手に具現化されて料理が出てくれたらいいのになぁって思いますw
→食い意地張っちゃってすみません(-_-;)
ぼくは、料理なんて自分が食べれればいいや、って言う程度にしか作れないですが、
こうやっておいしいって言って食べてくれるひとがいたら頑張れるかもしれないですよね?w
そのためにはある程度料理が上手なのと、食べてくれるひとがいるのが大前提ですが……(´;ω;`)
「おいしい」「ありがとう」「ごちそうさまでした」って言葉、ほんとにそういった気持ちを伝える言葉大切ですよね!!!って変な締めになっちゃいました(笑)
【東京近江寮食堂】もシリーズ展開になっていて、全三部作。
興味を持っていただけた方は、ぜひ読んでみてくださいね!
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